こんにちは、あおパパです。
今回紹介する書籍は、「書く仕事がしたい」です。
まずこの本は、「ライターとして売れたい人」ではなく、「ライターとして長く食べていきたい人」に読んでいただきたい本です。
また、ライターを本業にするための方法を中心に書かれていますが、仕事への考え方や向き合い方は、すべての仕事に通ずると感じました。
ちなみに私は、「自分がブログを書く上で何かプラスになれば。」と思い、読み始めました。
世の中に自分の文章を出すこと。新しい仕事を獲得すること。フリーランスとして、親として生きること。
自分はライターになる気はないなぁ。という方でも楽しめる本です。
本のあらすじ
この本は、20年以上ライターとして第一線で活躍する佐藤友美(さとゆみ)さんが、書くことを仕事にするためにはどうすればいいか。自分はどうしてきたかが書かれています。
そして、文章術を鍛える本ではなく、書く仕事を生業にするために特化した本です。
※さとゆみさんのオフィシャルサイトはこちらです。
ライターになろうとしたきっかけから、今までどんな仕事をどのように獲得してきたか。その思考法。
また、講師としての経験、編集者やほかのライターさんとの付き合い方まで、ライターとしての仕事や心構えをいろいろな角度で教えてくれます。
あくまで「ライター」が主題なので、小説家や脚本家については書かれていません。その点はご注意ください。
● ライターを本業にして生きていきたい人。
● ライターとは具体的にどんな仕事が知りたい人。
● 書く仕事をする心構えを身に付けたい人。
影響を受けた内容
この本を読んでブログ運営や仕事の参考にしたいと思った内容など、特に影響を受けた内容を3つご紹介します。
「相場観」を養う
相場観とは、この本ではまず「読者を知ること」と書かれています。
ピンとこないですよね。本著では分かりやすい例が紹介されています。
「たとえば、ユニクロを紹介するときに、リーズナブルと書いていいかどうか」
あるファッション誌の読者層としては「リーズナブル」だが、ほかのママ向け雑誌になるとリーズナブルなブランドではない。ということみたいです。ここまで読むと、「相場観」というのが何か分かってきましたね。
読者の感覚をもって記事が書けるか。それこそ「相場観がある」ということになります。
ここでは、相場観を養う方法についても紹介されています。
ファッション誌を例として細かく書かれているので、ざっくりまとめると以下の通り。
① 担当する雑誌を20分読み、洗い出す観点を決めて気づいたことをできるだけ箇条書きで書き出す。
② ①の雑誌と同ジャンルで読者属性が近い雑誌を、①と同じ方法で書き出す
③ ①、②で洗い出したものを比較し、気づいたことをできるだけ洗い出す。
④ ③の結果をもとに、書く際に意識する観点を考え、箇条書きにする。
私もブログを開始する前に、どのような読者をターゲットにするか。ということを考えました。
その時は、自分をベースに似たような考えを持つ人。FIREを目指して、子どもがいて、思考法を身に付けたい。という人を考えていました。
ただ、この内容を読んだときに思ったのは、「自分に似た考えでブログ運営している人で、人気のある人と比較すれば今よりもっと良いブログになるんじゃないか」と。
仕事で考えると、プレゼン資料の作成や、Web画面のUI(ユーザーインターフェース:画面の操作感)などでも応用ができそうだと感じました。
インタビューでは何をどう聞くか
なぜインタビューの方法を取り上げたかというと、普段、人から話を聞く上でも参考になる内容が多いと感じたからです。
また、ユニークな表現で面白かったというのもあります。
内容について簡単に整理しました。
●「徹子式」と「タモリ式」
時系列でエピソードを聞き、全体像を把握する「徹子式」と、質問を深堀する「タモリ式」。「徹子式」で話を聞きつつ、深堀したい内容では「タモリ式」に切り替える。
●「俺」が出たら深堀チャンス
取材対象のテンションが急に変わったとき(ある瞬間から友達みたいに砕けたような口調に変わったタイミング)は話したい内容と考え、深堀をする。
●事前の質問通りや淀みない話は面白い話を聞けてないことが多い
この場合、話が広がらない。相手がいつも語っている内容をなぞっているだけ。ということが多い。話題を大きく変えたり、くさびを打って深堀する必要がある。
●沈黙はグッと我慢
沈黙は怖いものですが、相手が質問に対してこれまで深く考えていなかった証拠。グッとまつことで金言を手にできるかも。
●犯人にしかわからない証拠を聞き出す
実際に体験した人にしか知りえない、音や匂いや手触りなど、五感にまつわる内容を取り込むことで、臨場感のあるシーンが書ける。
普段あまり会話が得意な方ではないのですが、これが実践できれば、なんだか聞き上手になれそうです。
最後に印象的なエピソードが書いていたので、紹介します。
子育てのエッセイを連載していることになり、息子さんの言葉をものすごく真剣聞くようになったそうです。そしたら、
「ママ、最近すごく優しくなった。僕の話をちゃんときいてくれるようになったよね」
自分も親として、「すごく、いいな。」とシンプルに思いました。子供の話は十分に聞いていたつもりですが、これからもっと真剣に話をしようと思います。
disコメントへの対処
いわゆる、ク〇リプってやつです。私はまだまだ新米ですが、SNS時代では避けて通れないものですよね。
著者は心身を病む大きな原因の一つとしてとらえ、対峙するための4つのメソッドを考えたそうです。
その4つとは、以下の内容になります。
①disコメントの存在に対する基本姿勢を決める
②disコメントを読むか読まないかの基本姿勢を決める
③disコメントで心を病まない方法を考える
④disコメントを因数分解して付き合うと決める
4つのメソッドを要約すると、「disコメントをすべて読み、怒り部分を取り除き、因数分解して為になるコメントは対処する。」という形です。
具体的な対処や、因数分解の方法についても解説されていますので、気になる方は、本著を読んでいただけたらと思います。
また、①の基本姿勢にて、とても心に響く言葉がありました。
どこの誰かもわからない人の言葉に傷つくことは、自分を大切にしてくれる人に対して失礼にあたる
批判的な言葉は自分の心に大きく影響します。その中で、自分を大切にしてくれる人のことを考えると、いちいち気にしていてもしょうがないという気持ちにさせてくれますね。
心に残った一文
最後に本著を読んで一番心に残った一文を紹介します。正直、いい言葉が多すぎて1つに絞るのは難しかったです。
グダグダやってるうちに人は死ぬし、どうせ死ぬなら、上手かろうが下手かろうがもうだいたい些細だろ?
新しいことを始めようと思う時、自分はこういう人間なんだ。とか、自分じゃ上手くできないんじゃないか。とか、いろいろと言い訳しがち。
ただ、グダグダしてても前に進めないし、何も変わらない。後悔が残るかもしれない。
そう考えると、上手い下手なんて些細だなと考えてどんどんチャレンジしていきたいと思う気持ちになるいい言葉だと思いました。
最後に
今回は、「書く仕事がしたい」を紹介しました。
最初はブログの参考になればと思い読み始めましたが、共感するところ、参考にしたいところ、文章の言い回しなどたくさんあり、読んでいてとても楽しめました。
そして、書く仕事にとても興味がわきました。